あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
昨年は新型コロナ感染の流行により、はじめての経験を数多くする1年となりました。私は平成3年3月3日、中岩田で大谷小児科を開設し令和3年3月3日で開院30周年となります。大きな借金を背負い、とても不安なスタートでした。しかし、故西村豊先生を始めとし多くの小児科の先生方及び豊橋市会員の先生方に支えられ無事30年を迎えることができ、この場をお借りしお礼申し上げます。
会員当時は、小児科医療は子供10人診るのと老人1人を見るのとほぼ同じと、ただ忙しく働き大変との印象がございました。しかしこの30年の間に小児科医療も大きな変遷を遂げています。乳児医療の拡大により経済的負担なく子供たちが受診することができるようになってきました。1歳から始まり今では中学3年と拡大しています。また、予防接種の個別化及び予防接種の種類の拡大により予防接種による診療収入が大きく増加しました。今や小児科収入のうち予防接種などの収入がおよそ40%となっています。予防接種の拡大により収入の季節変動が少なくなり経営的にも安定し、職員も多く採用できるようになりました。順調な小児科診療所経営30年と予想していましたが、昨年1月から新型コロナウイルス流行に伴い収入は大きく減少しました。昨年4月の収入では前年比保険収入がおよそ46%予防接種は89%でした。5月が最低となり保険収入は42%予防接種は102%でした。総収入では昨年比4月が62%と持続給付金の対象とはなりませんでした。しかし、医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業、100万円申請、新型コロナ感染症対応従事者慰労金一人5万円、職員を休ませての雇用助成金は申請しました。今までのただただ忙しく働いていた日々に比べ外来は激減しましたが、極めてゆったりしたペースでの仕事となりました。これほど暇になると、今まで忙しく働いていた小児科診療は何であったのかと疑問がわいてきました。そして新型コロナ感染の流行状況を考えると今までのような忙しさはないと思っています。今年は小児科外来診療の変革期と捉え新しい形での診療を考えています。今までのように忙しさに流されての診療ではなく、子供一人一人に向き合っての丁寧な診療を心掛けていこうと思っています。
私が今大変危惧しているのは小児人口の減少です。私が生まれた戦後のベビーブーム時代は年間250万人とこれも社会問題となっていました。しかし2019年は86万人と恐るべき減少です。2020年は新型コロナの影響でさらに減少が予想されています。豊橋市においても年間出生数は2000年3788人、2019年2630人と著しく減少しています。豊橋市は暮らしやすい街ランキングで上位に来ていますが若い女性の心を掴み、豊橋で子供を産み出生数増加には至っていません。小児科医療は、豊橋市民病院を中心に開業小児科医の協力のもと全国的にも高いレベルと自負していましたが出生数増加につながっていません。残念です。今年は、COVID-19がどのように収まるのか、ワクチンはどのようになるのか、日々注視しながら小児科診療を行おうと思っています。100年に1度の新興感染の中に医療職として立ち会えるのは幸いのようにも感じます。私に残された時間は長くはありませんが、小児科診療を通じ精一杯の働きをしようと考えています。
よろしくお願いいたします。

2022年01月05日